リハビリシューズ(介護靴)の選び方って一般的な靴と違ってよくわからないですよね。
ご家族に高齢の方がいたり、知人が怪我をしたり、意外と身近な人に必要なケースがあります。
この記事ではリハビリシューズについて解説していくとともに、おすすめのリハビリシューズについて紹介します。
リハビリシューズってどんな靴?
リハビリシューズは高齢や病気・怪我の影響で、靴の着脱や歩行が難しい人向けに設計されている靴です。
使用する本人はもちろん、介助する人にとっても大変便利な靴です。
リハビリシューズはどんな人におすすめ?
どういった人におすすめなのか詳細に解説していきます。
以下で紹介しているケースの人や身近な人にいる場合は、リハビリシューズの使用を検討してみてください。
怪我や病気のリハビリをする人
怪我や病気によって足が不自由になってしまった人は、その後の生活復帰へ向けて「リハビリ」を行います。
その際、療養時間が長く筋力が低下してしまっていたり、関節が歪んでしまっていることが多く、今まで通りに歩行することが難しい場合が多いです。
また思うように歩行できずにつまずいてしまったり、二次災害につながるケースも少なくありません。
リハビリシューズによるサポートで安全にリハビリを進め、少しずつ普段の靴に鳴らしていきましょう。
高齢になりスムーズな歩行が難しい
高齢になるにつれ、体を思うように動かすのが難しくなってきます。
歩行はもちろん、靴の着脱すらも大変な作業です。
また介助する人がいても、人に靴を履かせるのは簡単なことではありません。
リハビリシューズを使用すれば、高齢の方でも自分で靴を履いて歩行することが、一般的な靴に比べ容易になります。
介助する人にとっても履かせやすい設計のため一度ご検討ください。
足のトラブルに悩まされている
年齢や怪我などがない人でも、「外反母趾」や「リウマチ」など足に何らかの症状を抱えている人は多いです。
一般的な靴では履いたり歩行することが辛くなってしまい、外出が億劫になってしまいます。
リハビリシューズはそういった足に何らかの症状を抱えている人にもおすすめです。
リハビリシューズの特徴
リハビリシューズにはどういった特徴があるのか解説していきます。
以下のような特徴が上記のような人たちのサポートへと繋がっています。
着脱がしやすい
リハビリシューズは履き口が広く設計されており、固定する方法も靴紐ではなくマジックテープやファスナーが多い傾向にあります。
そのため靴紐をほどく行為や、しゃがんで前屈みになって履き口を手で広げる行為が必要なくなり、靴の着脱が容易になります。
転倒防止加工がされている
歩行が困難な人は段差や溝でつまずきやすく、すり足になってしまっている場合は通常の道でもつまづいてしまう恐れがあります。
雨天時や地面の質によっては滑って転倒する可能性も考えられます。
実際に消費庁の調査では、高齢者ほど転倒のリスクが高いことがわかっています。
リハビリシューズはつま先が上がった設計になっているものが多く、靴底には滑り止め加工がされているため、転倒を防止する効果があります。
重量が軽い
足が不自由な人にとって靴の重さは大きな負荷になってしまいます。
転倒して怪我を負ってしまうことにもつながるため、一般的な靴はあまりおすすめできません。
リハビリシューズは比較的重量が軽くなるように設計されているため、歩行時の負荷が軽減されます。
怪我の防止も考慮し、リハビリシューズを検討しましょう。
左右でサイズ違いが選べるものもある
怪我などで足が不自由な人の中には、リハビリ器具をつけている人などもいます。
そういったケースの場合、左右で同じサイズの靴を履くことが難しいです。
一般的な靴は左右同じサイズで販売されているため、片方では履きづらくなってしまいます。
リハビリシューズは左右サイズ違いで購入することができます。
リハビリシューズの選び方
リハビリシューズについてわかったらいよいよ選び方について解説していきます。
ここまでで解説してきたことを基に適切なリハビリシューズ選びをしましょう。
使用する環境
リハビリだけで想定しても、病院などの施設内のケース、庭や屋上などの屋外のケースのどちらも考えられます。
まずは自分がリハビリシューズを使用したい環境の確認をし、適したリハビリシューズを選びましょう。
室内で使用する
施設内などで歩行練習やリハビリ運動に使用する場合、室内のカーペットや床を痛めないように、靴底がソフトな素材のものがおすすめです。
また、床の材質によっては足を滑らせて転倒してしまう可能性も考えられます。
そのためゴム素材のような靴底のものがおすすめです。
屋外で使用する
屋外で履くことを想定している場合、天候なども考慮する必要があります。
リハビリシューズを必要とする人は、歩行時に足を大きく上げることができず、すり足歩行になってしまう人もいます。
そのため水たまりを避けることができず靴を濡らしてしまうことも考えられます。
上記のようなケースを考えると撥水加工がされているものがおすすめです。
足に起きている症状
足にどんな症状が起きているかも確認すべき重要なポイントです。
代表的な症状を基に必要なリハビリシューズの特徴を解説します。
むくみや腫れ
むくみや腫れで靴が履きづらい人には履き口が広く、調整ができるものをおすすめします。
日によって腫れ具合が変わることも考慮するとある程度調整が効くものを選ぶ必要があります。
むくみがひどくなりやすい夕方の状態など、一番浮腫んでいる状態でサイズを測り選びましょう。
外反母趾
外反母趾がある人には足先の幅が広く、つま先を圧迫しないものをおすすめします。
靴の中に柔らかい素材を使用して、患部に負荷のかかりにくいものを選びましょう。
靴の中で足が移動して患部に負荷がかからないように足首を固定できるものもおすすめです。
リウマチがある人は歩行時に痛みを伴う場合があるため、足あたりの優しいものを選びましょう。
リウマチによる変形がある方には足の形に合わせて調整ができるものがおすすめです。
サイズはしっかりと測りましょう
一般的に靴のサイズというと「長さ」ばかり注目されがちですが、「足の幅」や「足囲」など計測すべき箇所が複数あります。
これらを考慮せずに購入してしまうと、患部に接触してしまい履けないなどのアクシデントが起こります。
靴のサイズに関しましては、以下の記事に詳しくまとめていますのでご覧ください。
車椅子や装具を着用している場合
リハビリシューズの特徴でも触れましたが、装具などを着用している人は左右でサイズ違いのものを選ぶことができます。
それらを考慮したサイズ選びをする必要があるので、装具込みでのサイズ計測など準備をしっかりと行った上でリハビリシューズ選びをしましょう。
リハビリシューズはどこで買う?
リハビリシューズの選び方についても理解できたら、購入場所についても考えておきましょう。
一般的な靴を販売しているようなショッピングモールなどではあまり見かけることがないかもしれません。
ましてリハビリシューズを取り扱っているブランドのショップなど、身近にある可能性の方が少ないでしょう。
全国にある販売店からどこからでも買うことのできるネットショップまで、おすすめの購入手段を紹介します。
近くのショッピングモール
どの地域でもある可能性が高いリハビリシューズが探せるお店をピックアップしました。
私の住む地域でも以下のお店は何店舗も展開されており、リハビリシューズを探すことができたので、お近くにありましたら足を運んでみてください。
イオン
介護用品コーナーなどで探すことができます。
しかしイオンなどの大型ショッピングモールは、カテゴリに特化した品揃えをしているわけではないため、専門的なリハビリシューズを見つけることは難しいでしょう。
デザインや機能にそこまでこだわりがなければイオンでもリハビリシューズを購入することはできます。
イオンで購入する際はイオンカードがあることでポイントやさまざまな特典を受けることができるので、こちらも事前に用意しておくと良いでしょう。
リハビリシューズブランドの公式ショッピングサイト
最も確実な購入手段はネットショッピングです。
住んでいる地域や時間に関係なく、リハビリシューズを探すことができます。
さらにネットショッピングであれば専門に取り扱っているブランドなどで商品を探すこともできるため、より効率良くリハビリシューズ探しができるでしょう。
アサヒシューズ
履き心地や耐久性に優れており、海外でも販売されている日本のシューズブランドです。
創業から100年以上の歴史があり、信頼性も高く幅広い層に支持されています。
アサヒシューズは医療機関と協力し、開発したシリーズなどが展開されているので、参考にしてみてください。
あゆみシューズ
徳武産業が展開しているブランドで、健康やリハビリをサポートする機能が優れています。
症状に応じて「片足のみの購入」や「左右で違うサイズの購入」が可能です。
医療機関との協力により、機能性と品質にこだわった商品を提供しています。
CRAAS
大学病院などでも取り扱われているブランドで、高い機能性だけでなく、おしゃれなデザインも人気のブランドです。
機能性に着目されることが多いリハビリシューズですが、CRAASは出かける楽しみも忘れてほしくないという想いからデザインへのこだわりも高いです。
看護師や介護士などの医療従事者向けの靴
この記事ではリハビリや介助の必要な人に向けた靴を紹介していますが、介助者である医療従事者向けの靴にも触れておきます。
基本的に立ち仕事になるため、以下のポイントを意識した靴選びをしましょう。
- 足首を支えるデザイン
- クッション性の高さ
- 滑りにくい設計
- 通気性
- 重量は軽量のものがおすすめ
またこちらの靴もリハビリシューズと同様に普段のショッピングではあまり見かけることはありません。
看護師や向け看護師向けの通販サイトでお探しください。
おすすめのリハビリシューズ
上記ではリハビリシューズとして定番のブランドを紹介してきました。
しかし専門ブランドやシリーズ以外にも、リハビリシューズを開発している有名ブランドがあるので、個人的におすすめしたいものを紹介します。
参考にしてみてください。
ナイキ【GO FLYEASE】
2021年に発表された新しいシリーズで、身体的な障害や介助が必要な人でも、より容易に靴を履くことができるような設計のスニーカーです。
履く前はソールが屈曲し、足を収める場所がスリッパの様なかたちで上に飛び出しています。
足を入れ重心が掛かることで曲がっていたソールが平になると同時に、飛び出ていた箇所が靴の中に収まる設計となっています。
ユニークなデザインに加え、使用用途も両手が塞がってしまう妊婦などと幅広く、おすすめのシューズです。
アシックス【ライフウォーカー】
国産ブランドのアシックスは日本人の足に合わせた設計で、リハビリシューズのみならず、あらゆる靴が履きやすいと人気です。
ライフウォーカーシリーズは、リハビリシューズを選ぶ際のポイントをしっかりと抑えており、おすすめのシューズの1つです。
アシックスの履きやすさについて知りたい方は以下の記事も併せてご覧ください。