クローゼットに眠っている履かなくなった靴、処分したいけれど「何ゴミで出せばいいのかわからない」「まだ履けるのにもったいない」と悩んでいませんか?
実は多くの自治体で靴は燃えるゴミとして処分できますが、地域によってルールが異なったり、金具の多い靴は分別が必要だったりと、意外と複雑なのが現実です。
この記事では、靴の正しい分別方法から、もったいない気持ちを解消しながら手放せる売却・寄付の方法まで、あなたに最適な靴の処分方法を詳しく解説します。読み終える頃には、安心して靴を手放せるようになるでしょう。
靴は基本的に「燃えるごみ」だが確認が必要
まず結論からお伝えすると、一般的な靴は燃えるゴミとして処分できます。しかし、靴の種類や素材、お住まいの自治体によって処理方法が変わる場合があるため、事前の確認が重要です。ここでは基本的なルールと例外的なケースについて詳しく解説します。
全国共通の基本ルール
多くの自治体では、一般的な靴は燃えるゴミ(可燃ごみ)として処分できます。これは靴の主要素材である革、布、ゴムがすべて燃やせる材質だからです。
ただし、ほとんどの自治体で30cm以下のサイズ制限があります。これは焼却炉の構造上、大きすぎる物は燃焼効率が悪くなるためです。一般的なスニーカーやパンプス、革靴であれば、この制限に引っかかることはまずありません。
例外的なケース
しかし、すべての靴が燃えるゴミとして出せるわけではありません。以下のような靴は特別な処理が必要になる場合があります。
金具が多い靴では、安全靴の先端部分の鉄製プレートや、スパイクシューズの金属製スパイクなどが該当します。これらは金属部分を取り外せれば燃えるゴミとして出せますが、取り外しが困難な場合は不燃ゴミや粗大ゴミ扱いになることがあります。
大きなブーツ類、特にロングブーツや厚底ブーツは30cmを超える場合があり、粗大ゴミとして処理が必要になる自治体もあります。
特殊素材の靴として、ウェットスーツ用のブーツやスキーブーツなどは、特殊な合成樹脂が使われているため、自治体によって処理方法が異なります。
自治体による違いを確認する方法
靴の処分方法は自治体によって微妙に異なるため、確実な情報を得ることが大切です。最も確実で便利な確認方法をご紹介します。
ごみ分別アプリの活用が最もおすすめです。多くの自治体が独自のアプリを提供しており、品目名を入力するだけで分別方法がわかります。写真で品目を認識してくれるアプリもあり、非常に便利です。
自治体の分別ルールとして、3つの自治体の例をご紹介します。大阪市では靴は「普通ごみ(燃えるゴミ)」として処分でき、金具部分も含めてそのまま出せます。横浜市では「燃やすごみ」として処分し、金属部分が多い場合は「燃えないごみ」への分別を推奨しています。名古屋市では「可燃ごみ」として処分できますが、スパイクなど金属部分が多いものは事前に取り外すよう求めています。
電話での問い合わせも確実な方法です。各自治体の環境課やごみ処理担当部署に直接問い合わせれば、迷うことなく正確な情報を得られます。
靴の種類別・正しい分別方法
靴の種類によって適切な分別方法が変わります。ここでは具体的な靴の種類ごとに、正しい処分方法を詳しく解説します。
一般的な靴(燃えるごみ)
スニーカー、パンプス、革靴などの一般的な靴は、基本的に燃えるゴミとして処分できます。これらの靴は主に布、革、ゴムで作られており、燃焼可能な素材だからです。
処分前の清掃方法として、まず靴底についた泥や汚れをしっかり落としましょう。ブラシや濡れた布で表面の汚れも拭き取ります。これは収集作業員の方への配慮と、焼却炉での燃焼効率を高めるためです。
袋への入れ方のコツでは、できるだけ靴の中に新聞紙などを詰めて形を整え、ごみ袋の中で他のごみと混ざらないよう、靴だけでまとめて入れることをおすすめします。臭いが気になる場合は、小袋に入れてから指定のごみ袋に入れると良いでしょう。
金具がある靴の分別
安全靴の金属部分の扱いについては、つま先の鉄製プレートが取り外せる場合は、プレート部分を不燃ゴミに、靴本体を燃えるゴミに分別します。取り外しが困難な場合は、自治体に確認して指示に従いましょう。
ヒールの金属部分では、パンプスやブーツの金属製ヒールも同様です。ヒール部分だけが金属の場合は取り外しを試み、困難であれば靴全体を不燃ゴミとして出す場合があります。
分解が困難な場合の対処法として、無理に分解しようとすると怪我の原因になります。自治体によっては「分解困難な金属付き靴」として特別な処理方法を定めている場合があるので、必ず事前に確認しましょう。
大型の靴・ブーツ
ロングブーツの処分方法では、膝丈までのロングブーツは30cmを超える場合が多く、多くの自治体で粗大ゴミ扱いになります。処分費用は300円〜500円程度が相場です。
粗大ゴミになる場合の手続きとして、事前に自治体の粗大ゴミ受付センターに申し込みが必要です。コンビニなどで粗大ゴミ処理券を購入し、指定日に指定場所へ出します。
特殊素材の靴
ウェットスーツブーツやスキーブーツなどは、ネオプレンや特殊な合成樹脂が使用されているため、自治体によって処理方法が大きく異なります。
各自治体での扱いの違いとして、燃えるゴミとして受け入れる自治体もあれば、専門業者での処理を求める自治体もあります。購入店舗での引き取りサービスがある場合もあるので、まずは購入店に相談することをおすすめします。
「もったいない」を解消!靴を手放す7つの方法
まだ履ける靴を捨てることに罪悪感を感じるのは自然なことです。ここでは、もったいない気持ちを解消しながら靴を手放せる7つの方法をご紹介します。それぞれのメリットとデメリット、具体的な手順も詳しく解説します。
①フリマアプリで売却
メルカリでの売却手順は、まず靴の状態を正直に記載し、複数の角度から撮影した写真を掲載します。ブランド名、サイズ、使用期間、傷や汚れの有無を詳しく書くことで、購入者とのトラブルを避けられます。
写真撮影のコツとして、自然光の下で撮影し、靴底の状態も必ず写真に含めましょう。傷や汚れがある部分も隠さずに撮影することで、信頼性が高まります。背景は白やベージュなど、靴が映える色を選びます。
価格設定の目安では、新品購入価格の20%〜50%程度が相場です。人気ブランドや状態の良い靴ほど高値で売れる傾向があります。相場を調べるには、同じブランドの同じモデルの販売価格や売れた価格を参考にしましょう。
ボロボロでも売れるケース例として、ヴィンテージスニーカーや廃盤モデル、限定品などは多少の使用感があっても需要があります。また、「リメイク材料として」「ガーデニング用に」など、別の用途での需要もあります。
②リサイクルショップ・買取店
セカンドストリート等の大手チェーンでは、全国展開しているため利用しやすく、査定基準も明確です。ただし、買取価格はフリマアプリより低めになる傾向があります。
ブランド靴専門買取店では、ルイ・ヴィトンやクリスチャン・ルブタンなどの高級ブランドシューズは、専門知識を持った査定員がいる専門店での買取がおすすめです。適正な価格での買取が期待できます。
宅配買取サービスの活用により、店舗に持ち込む手間が省けます。多くのサービスで送料無料、査定無料を実施しており、査定額に満足できない場合は返送してもらえます。

③回収ボックスの利用
イオンの回収ボックス詳細では、全国のイオン店舗に設置されている古着・古靴回収ボックスを利用できます。回収された靴は途上国支援や資源リサイクルに活用されるため、社会貢献にもつながります。
H&M古着回収プログラムでは、ブランドを問わず古着・古靴を無料で回収しており、回収1袋につき500円分のクーポンがもらえる特典もあります。
各店舗の回収条件として、基本的に洗濯済みで清潔な状態での持参が求められます。破れや汚れがひどいものは回収対象外となる場合があるので、事前に店舗に確認しましょう。
④寄付・支援団体への提供
途上国支援団体では、NPO法人などが運営する途上国への靴の寄付プログラムがあります。特に子ども靴や学校靴の需要が高く、教育支援の一環として活用されています。
国内の生活困窮者支援として、ホームレス支援団体や生活保護世帯への支援を行う団体でも靴の寄付を受け付けています。特に冬用ブーツや作業靴の需要があります。
寄付の手順と注意点では、事前に団体に連絡して寄付可能な靴の種類や状態を確認します。清掃と簡単な補修を行い、可能であれば靴箱に入れて提供すると喜ばれます。
⑤友人・知人への譲渡
SNSでの呼びかけ方法として、FacebookやInstagramで「靴を譲ります」と投稿する際は、写真と詳細情報(ブランド、サイズ、状態)を明記します。友人の友人まで情報が広がる可能性があるため、思わぬ引き取り手が見つかることもあります。
ジモティー等の地域サービス活用では、地域密着型のサービスを利用することで、近所の方に直接お譲りできます。送料もかからず、面倒な発送作業も不要です。
⑥靴屋での下取りサービス
下取り実施店舗一覧として、ABC-MARTやシュープラザなど一部の靴専門店では、新しい靴の購入時に古い靴を下取りしてくれるサービスがあります。
下取り条件と割引内容では、通常1足につき数百円〜数千円程度の割引が受けられます。ただし、対象となる靴の種類や状態に制限があるため、事前に確認が必要です。
⑦不用品回収業者(大量処分向け)
業者選びのポイントとして、必ず一般廃棄物収集運搬業の許可を持つ業者を選びましょう。複数社から見積もりを取り、料金の内訳を明確にしてもらいます。
費用相場では、靴1足あたり300円〜500円程度が相場です。大量にある場合は、軽トラック1台分で8,000円〜15,000円程度のパック料金もあります。
悪徳業者を避ける方法として、飛び込み営業や異常に安い料金を提示する業者は避けましょう。作業後の追加料金請求や不法投棄のリスクがあります。

靴を捨てる最適なタイミング
いつ靴を手放すべきか迷う方も多いでしょう。ここでは、物理的な寿命のサインから心理的な判断基準まで、靴を手放す最適なタイミングを詳しく解説します。
物理的な寿命のサイン
ソールの摩耗具合は最もわかりやすい判断基準です。かかと部分が5mm以上削れている、つま先に穴が開いている、ソール全体が極端に薄くなっている場合は寿命と考えましょう。特に雨の日に滑りやすくなったら、安全面からも買い替え時期です。
アッパーの損傷では、革が破れている、縫い目が開いている、合皮が剥がれているなどの症状があります。見た目の問題だけでなく、防水性や保温性も失われているため、修理費用と新品購入費用を比較して判断しましょう。
修理不可能な状態として、靴修理店で「修理不可」と判断された場合は、迷わず処分のタイミングです。修理費用が新品の半額を超える場合も、経済的に処分が合理的です。
ライフスタイルの変化
サイズアウト(成長・体型変化)は、成長期のお子様だけでなく、大人でも妊娠・出産、加齢による足の変化で起こります。きつくて痛みを感じる靴を無理に履き続けると、外反母趾などの足のトラブルの原因になります。
職業・環境の変化では、オフィスワークから現場仕事への転職、子育て中心の生活への変化など、ライフスタイルが変わると必要な靴も変わります。使わなくなった靴は早めに手放すことで、スペースを有効活用できます。
ファッション趣向の変化として、年齢とともに好みが変わるのは自然なことです。20代で愛用していたハイヒールが、30代になって全く履かなくなることもよくあります。
1年ルールの活用
1年間履かなかった靴の処分は、断捨離の基本ルールです。四季を通じて一度も履かなかった靴は、今後も履く可能性は低いと考えられます。
シーズン終わりの見直し方法として、春と秋の衣替えのタイミングで靴の見直しを行います。前シーズンに一度も履かなかった靴をリストアップし、来シーズンも履く予定があるか考えてみましょう。
処分前にやるべき4つの準備
靴を手放す前に適切な準備をすることで、より良い条件で処分でき、後悔のない判断ができます。ここでは具体的な準備手順を詳しく解説します。
本当に処分が必要かの判断
汚れただけで履ける靴の見極め方として、表面的な汚れや臭いだけの問題であれば、まだ活用できる可能性があります。ソールの状態、縫い目の状況、全体的な形状を客観的にチェックしましょう。
清掃で復活する可能性の確認では、中性洗剤での清掃、消臭スプレーの使用、革靴の場合は専用クリームでのケアなど、基本的なメンテナンスで改善する可能性があります。
思い入れの深い靴などの場合は、靴のクリーニング専門サービスを利用することもおすすめです。

状態チェックと分類
売却可能/寄付可能/処分の判断基準を明確にすることが重要です。売却可能な靴は、ブランド品で目立った傷がなく、ソールの減りが軽微なもの。寄付可能な靴は、ノーブランドでも清潔で実用的なもの。処分対象は、修理不可能または衛生面で問題があるものです。
チェックリストの活用として、「外観の状態」「ソールの状態」「臭いの程度」「ブランド価値」の4項目で評価し、合計点数で処分方法を決めると客観的に判断できます。
清掃とメンテナンス
売却・寄付前の清掃方法では、まず靴紐を外して全体を乾いた布で拭きます。汚れがひどい場合は中性洗剤を薄めた水で清拭し、十分に乾燥させます。革靴の場合は専用クリーナーとクリームでケアします。
簡単な補修テクニックとして、小さな傷は同色の靴クリームで目立たなくできます。靴紐が汚れている場合は新しいものに交換するだけで見た目が大幅に改善します。ソールの小さな剥がれは靴用接着剤で応急処置できます。

必要な道具・材料の準備
清掃用品として、靴ブラシ(豚毛と馬毛の2種類)、中性洗剤、靴クリーナー、靴クリーム、清拭用の布を準備します。これらは100円ショップでも入手可能です。
梱包材料では、フリマアプリでの発送用にプチプチ、靴箱または段ボール、ビニール袋を用意します。寄付の場合も清潔な袋に入れて提供すると印象が良くなります。
分別用の袋として、自治体指定のゴミ袋、金属部分用の不燃ゴミ袋を準備します。臭いが気になる靴用に小袋も用意しておくと安心です。
捨てることへの罪悪感を軽くする考え方
高価だった靴や思い出のある靴を手放すときの罪悪感は、多くの人が経験する自然な感情です。ここでは、心理的な負担を軽くする考え方をご紹介します。
「もったいない」の正体を理解する
心理学的な視点から見ると、「もったいない」という感情は、物に対する愛着と将来への不安が混在した複雑な心理状態です。行動経済学では「損失回避バイアス」と呼ばれ、失うことへの恐れが、得ることへの喜びよりも強く感じられる心理現象です。
コンサルタント・ブロガーの見解として、断捨離の専門家たちは「物の価値は使ってこそ発揮される」と説明します。使わない靴に場所を占領されることで、本当に必要な物のための空間が奪われている現実を認識することが重要です。
物との健全な関係性
靴の役割を終えたという考え方では、靴にも寿命があり、あなたの足を守り、歩みを支えるという使命を果たし終えたと考えることができます。感謝の気持ちを持って送り出すことで、罪悪感から解放されます。
新しい靴のための空間作りとして、古い靴を手放すことで、新しい出会いのためのスペースが生まれます。クローゼットに余裕があることで、本当に気に入った靴を大切に保管できるようになります。
よくある質問(FAQ)
靴の処分に関してよく寄せられる質問と、その詳しい回答をまとめました。
Q1: 革靴は燃えるごみで本当に大丈夫?
A: はい、革靴は燃えるごみとして処分できます。革は動物の皮を加工した天然素材で、焼却処理が可能です。ただし、金属製の装飾や金具が多い革靴の場合は、自治体によって分別が必要な場合があります。不安な場合は、お住まいの自治体に確認することをおすすめします。
Q2: 臭いがする靴はどう処分すべき?
A: 臭いがする靴も基本的には燃えるごみとして処分できますが、収集作業員の方への配慮として、小袋に入れてから指定のごみ袋に入れることをおすすめします。また、処分前に消臭スプレーを使用したり、重曹を振りかけて一晩置いてから処分すると臭いを軽減できます。
Q3: 片方だけ紛失した靴の処分方法は?
A: 片方だけ残った靴も、通常の靴と同じ方法で処分できます。燃えるごみとして出す場合も、リサイクルに出す場合も、片方だけで問題ありません。ただし、フリマアプリでの売却は困難ですが、「ディスプレイ用」「リメイク材料」として需要がある場合もあります。
Q4: 大量の靴を一度に処分したい場合は?
A: 大量の靴を一度に処分する場合は、不用品回収業者の利用がおすすめです。軽トラック1台分で10,000円〜15,000円程度で回収してもらえます。ただし、状態の良い靴が多い場合は、買取業者やリサイクルショップでまとめて査定してもらうことで、処分費用を抑えられる可能性があります。
Q5: 高価だった靴を捨てるのが辛い時は?
A: 高価だった靴を手放すのは確かに辛いものです。まずは買取業者での査定を試してみることをおすすめします。思ったより高値がつく場合があります。それでも値段がつかない場合は、「十分に元は取った」「新しい靴のための投資」と考え方を変えることで、心理的な負担を軽減できます。写真に残して思い出として保存する方法もあります。
まとめ:あなたに最適な靴の手放し方を見つけよう
この記事では、靴の基本的な処分方法から、もったいない気持ちを解消する様々な手放し方まで詳しく解説してきました。
記事のポイント再整理として、基本的に靴は燃えるごみとして処分できますが、金具の多い靴や特殊素材の靴は例外的な処理が必要です。また、まだ履ける靴には売却、寄付、譲渡など様々な選択肢があり、それぞれに適したタイミングと方法があります。
自分に合った処分方法の選び方では、靴の状態、あなたの時間的余裕、経済的な希望を総合的に考慮して決めることが大切です。急ぎの場合は燃えるごみとしての処分、時間に余裕がある場合は売却や寄付を検討しましょう。
行動への促しとして、まずは靴の状態チェックから始めてみてください。売却できそうな靴があれば、フリマアプリでの出品にチャレンジしてみることをおすすめします。どの方法を選ぶにしても、環境と心に優しい処分を心がけることで、気持ちよく靴を手放すことができるでしょう。
あなたのクローゼットに眠っている靴たちが、新しい持ち主のもとで再び活躍したり、適切にリサイクルされることで、より良い循環を生み出していけるはずです。