みなさんは靴紐の結び方や通し方に注目したことありますか?
購入時からそのままの方も多いのではないでしょうか。
靴紐の結び方や通し方にもさまざまな種類があり、それぞれに効果や適した方法が存在します。
ほどけにくい結び方や、おしゃれな結び方で個性を出したい方などは、自分の靴でぜひ試してみてください。
結び方や通し方で何が変わるの?
結び方や通し方を変えることで同じ靴でも与える印象や大きく変わります。
また見た目だけでなく、使用するシーンによって、ほどきやすくして着脱を楽にすることができたり、ほどけにくくしてアクティブなシーンで靴紐を何度も結び直す手間を省くことができるなどのメリットを生み出すこともできます。
靴紐でアレンジできるポイント
靴紐でアレンジできるポイントは大きく3つあります。
- 靴紐の種類
- 靴紐の通し方
- 靴紐の結び方
1つずつ紹介していきます。
靴紐の種類
最初に靴紐の種類について解説していきます。
形や素材・作りによってそれぞれメリットがあります。
また靴紐の種類は見た目に直結しやすいポイントでもあるので、よく考えて選択しましょう。
靴紐の形
靴紐の形は一般的に、丸紐か平紐に分けられます。
それぞれにメリットとデメリットが存在します。
与える印象や機能面も考慮し、適したタイプを選択しましょう。
丸紐
丸紐は強度が強く丈夫です。
その見た目からフォーマルな印象を与えるため、冠婚葬祭やビジネスシーンに適しています。
ビジネスシューズをご覧いただければ丸紐が使われていると思います。
またビジネスシューズにもさまざまなタイプがあり、適したシーンや与える印象が変わってきます。
興味のある人はこちらの記事も併せてご覧ください。
平紐
平紐には、ほどけにくいという特徴があります。
丸紐に比べて接触面が広く、しっかりと固定できます。
丸紐とは違い、カジュアルなシーンに使用されます。
スニーカーやランニングシューズなどは、しっかりと固定しなければ足への負担が大きくなり、疲れを感じやすくなるなどのデメリットが生じるため、平紐の方が適していると言えます。
足への負担や疲れに関する詳しい情報はこちらの記事に記載されていますので併せてご覧ください。
素材・作り
次に紹介するのは素材や作りについてです。
靴紐の素材や加工によってそれぞれ特徴があります。
求める用途によって適した靴紐を選択しましょう。
ガス紐
ガス丸紐やガス平紐どちらのタイプにも使われる作りです。
糸の表面をガス焼き加工し、光沢感がでるように施されています。
結びやすいというメリットがある反面、耐久性が低いといったデメリットも存在します。
蝋引き紐
靴紐の表面が「蝋」でコーティングされています。
蝋のコーティングにより、ツヤが出て耐久性も高くなっています。
ガス紐に比べると結びにくいといった印象をもたれると思います。
編み紐
石目柄とも呼ばれ、ニットのように綿を編み込んで作られた靴紐です。
伸縮性に優れ、靴とのフィット感を高める効果があります。
カジュアルな靴に使用されることが多いです。
革紐
上記の紐とは違い、革をそのまま使用し、加工が施されていない靴紐です。
ワークブーツやトレッキングシューズに使用することで、クラシカルなイメージを際立たせることができます。
耐久性は高くないものの、オイルなどでしっかりとメンテナンスすることで、味がでて長持ちさせることができます。
近年トレッキングシューズはファッションアイテムとして街歩きでも使用されています。
レトロでクラシカルなファッションにおすすめのトレッキングシューズは以下の記事で紹介しています。
ゴム紐
素材がゴムのため伸縮しやすく、靴紐を解く必要がなくなり、着脱が容易になるといったメリットがあります。
その反面、締め付けが甘く脱げやすいといったデメリットもあります。
長時間の歩行や走行するシーンではあまりオススメしません。
中には「結ばない靴紐」と呼ばれ、ロックパーツやコブで留められ、結び目を作る必要のない物もあります。
長さの目安
通したい靴にあった靴紐の長さも確認しておきましょう。
手元にもともと使用されている靴紐があればそちらを測り、購入する際の目安にしてください。
手元にない場合や何らかの理由により確認ができない場合は以下の表を目安にしてみてください。
※靴の種類やメーカー、ハトメ(靴紐を通す穴)によって違いがありますので、あくまで目安としてご覧ください。
ハトメの数 | 靴紐の長さ |
---|---|
3 | 45cm |
4 | 60cm |
5 | 75cm |
6 | 90cm |
7 | 105cm |
8 | 120cm |
通し方
靴紐の選び方を紹介した後は、靴紐の通し方について紹介していきます。
定番の通し方から一風変わったおしゃれな通し方までさまざまな靴紐の通し方があります。
同じ靴でも通し方で全く違った印象になります。
手軽に試すことができるため、ご自身の靴でもぜひ試してみてください。
メジャーな靴紐の通し方
まずは定番のものから紹介します。
うっかり靴紐を抜いてしまい、どんな通し方だったのか忘れてしまっても、以下で紹介する定番の通し方をすれば、まず問題ないと思います。
アンダーラップ
定番の靴紐の通し方の1つで、足への圧迫感が少なく、着脱がしやすいといったメリットがあります。
長時間の使用などに向いています。
足への圧迫感が気になる場合、こちらの通し方を試してみてください。
ハイカットのスニーカーなどに適しています。
オーバーラップ
こちらも定番の靴紐の通し方で、フィット感に優れており、しっかりとホールドできるため、脱げにくく歩行がしやすいといったメリットがあります。
靴と足に少し余裕を感じている場合はこちらの通し方をおすすめします。
パラレル
フィット感と緩みにくさの両方を求める方にはこちらがおすすめです。
革靴などのフォーマルな靴にも、スニーカーなどのカジュアルな靴にも合わせることができ、万能な一面を持ち合わせています。
長時間の歩行時にも負担を軽減してくれるのでぜひお試しください。
シングル
こちらは見た目もスッキリしており、フォーマルな印象を与えてくれます。
革靴などで使用されることがあり、革靴全体の印象を上品に仕上げてくれます。
紐が緩みやすく、結びにくいといった一面もあるため、使用するシーンにおいては注意が必要です。
おしゃれな靴紐の通し方の紹介
上記では4つ定番の通し方を紹介しました。
ここからは個性的でおしゃれな靴紐の通し方を紹介します。
いつもの靴にアクセントを加えて、おしゃれに仕上げることができます。
ノコギリ
靴紐が斜めに通り、スタイリッシュな印象になります。
ブーツやスニーカーにおすすめです。
見た目がアシンメトリーでおしゃれです。
ラティス
ラティス(格子)模様に仕上がる通し方です。
個性的な見た目な上に、それほど難しくないため、初心者にもおすすめです。
カッコよくも可愛くも見えるため、男女共におすすめです。
ブッシュウォーク
通常靴の結び目は中央にできますが、こちらの通し方は靴の横に結び目ができます。
見た目を個性的に見せたいといった人にはおすすめですが、靴紐の長さが余ってしまう可能性があるため、靴のハトメの数によっては短めの靴紐を用意する必要があります。
ヒドゥンノット
結び目が靴の内側にくるため「結び目のない」仕上がりに見せることができます。
シンプルな見た目で革靴などでも使用されます。
長時間の歩行やアクティブな使用には向いていません。
ボウタイ
蝶ネクタイのような見た目になります。
足の甲への締め付けが少なくなり、圧迫感が軽減されます。
靴紐によっては長さが余ってしまう可能性があるため、短めの紐を用意しなくてはいけない場合もあります。
上記の動画では短めの紐を用意しなくても、通し方をアレンジして、ちょうどよい仕上がりにする方法を紹介していますのでぜひご覧下さい。
ラダー
ハシゴのような模様になります。
緩みにくくほどよく締め付けられるため、機能面でもおすすめです。
長さが多少必要なため、靴紐が少し長いなと感じている人などは試してみてはいかがでしょうか?
ファスナー(ジッパー)
ファスナーやジッパーのような見た目になります。
ボリュームが出やすい通し方なので、比較的細い紐の方が適しています。
複雑なように見えて意外と簡単なので、お手軽に挑戦できます。
ライディングボウ
通常上にくる結び目が中央にくる通し方で、かわいらしい仕上がりになります。
ブーツやハイカットのシューズなどの場合、中央に結び目がくることで、足首をしっかり固定することができるため、機能性も高いと言えるでしょう。
スパナ
工具の”スパナ”のような見た目に仕上がります。
スパナとしての再現度も高いため、見栄えしやすいでしょう。
形を整えながら通す必要があるため、作業の細かい人の方が向いています。
結び方
最後に結び方について紹介していきます。
見た目だけでなく、ほどけにくい結び方など、機能面でも高い効果を出してくれるものがあります。
通し方を変えずに結び方だけ変化をつけるのもアリです。
イアン・ノット
ほどけにくく、スピーディーに結ぶことができます。
スポーツのシーンでも使用されることが多く、機能性の高さはお墨付きです。
急いでいる時など日常の中でも利点が多いため、一度トライしてみてはいかがでしょうか。
イアン・セキュア・ノット
イアン・ノットよりもほどけにくい結び方です。
スピーディーさはイアン・ノットの方が軍配が上がりますが、ほどけにくさはイアン・ノットを上回ります。
しっかりホールドできる上に、通常の蝶々結びのように解く際は1工程で解くことができます。
ベルルッティ
蝶々結びの工程を2回行う結び方で、工数としては上記の2つよりも時間がかかるかもしれませんが、ほどけにくさは文句なしです。
革靴やブーツなどにおすすめです。
紐以外の靴を固定する方法
靴紐は「紐」以外にもアイテムが存在します。
シリコンゴムを複数本使用して固定する物やワンタッチで固定できる物などさまざまです。
人によっては怪我や病気によって体が不自由で、靴紐を結ぶことが難しい人もいます。
そういった方にも「靴を固定する方法」はぜひ注目していただきたいポイントです。
場合によってはそういった方向けの靴(ケアシューズ・リハビリシューズ)も検討しましょう。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
まとめ
今回は靴紐のアレンジについて解説してきましたがいかがでしたでしょうか?
同じ靴でも靴紐の結び方や通し方で、簡単に見た目や機能面に変化を加えることができます。
今使用しているお気に入りの靴で手軽に試すことができるので、ぜひとも挑戦してみてください。